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学会の歩みと社会の現況

本学会の基本的な設立目標は、種々の神経疾患に対して、より優れた治療法を確立することであります。この基本的目標を達成する最良の手段は、患者に直接相対している臨床医師が集まって、過去の経験と最新の情報を基盤として検討を重ね、より有効な治療法を発見するために努力することであります。これまでの本学会はこうした考えの下に少しずつ歩んできたのでありますが、神経疾患の領域では、今日に至っても有力な治療方法が発見されない難治性疾患のグループがいくつも存在しているのが現状であります。こうした疾患群に対しては、単に臨床家が集まって検討を繰り返しても、簡単に解決がつくというわけでもありません。

一方、20世紀は、自然科学が人類史上もっとも高速度の進歩を示した時代でありましたが、その中で、いわゆる生命科学の研究のみが、他の領域に比べ著しく遅れをとっておりました。これにはいろいろな理由があったことと思われますが、最近に至って、ようやくその遅れを取り返す機運がきたと考えられるようになり、それを先取りして21世紀はバイオの世紀と呼ばれるようにもなりました。この生命科学の歩みに伴って、神経疾患の治療も飛躍的進歩を遂げる可能性が感じられるようになってきたのであります。

学会の今後を考える

こうした新しい局面に際して、本学会がどのような役割を果たせば、この進歩にもっとも役に立つことができるのかを検討する必要があります。

実はこのことは数年前からの学会内での懸案でもあり、また実際面でも関係の方々に少しずつ呼びかけ始めていたことであります。この神経治療学会を臨床家だけの学会から、更に広い基盤に立脚した学会に発展する必要はないかということでありました。その結果、広くは生物学や基礎医学の研究者の方々、さらには神経疾患の新しい治療技術の開発に携わっている方々にも参加していただき、我々臨床家の最も困っていることがなんであるのかを直接聞いていただきながら、そうしたことは神経系のどこに問題があるのか、その問題を解消するにはどんな方法が考えられるのか、例えば医薬品としてはどんなものが候補になり、そして実際にその有効性と安全性をどう調べれば良いのかなどを協同して研究することに、本学会の存在意義のひとつがあると考えるに至りました。

本学会は、20年の歴史の中で、神経治療の進歩を願う臨床家の集団としての一応の基盤は築き上げることができたように思われます。これからは、この集団を中核のひとつとして、より広く他部門の研究者の方々にも参加していただき、より良い治療とその効率的な発見の場として、本学会が発展することを目指す考えでおります。

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